紙コップとペットボトルで遊ぶ「落とし入れゲーム」のイメージ
紙コップとペットボトルがあれば、家の中でも外でも気軽に遊べるゲームが作れます。ここでは、紙コップを投げてペットボトルの中や周りをねらう「落とし入れゲーム」を紹介します。
このゲームは、ねらって投げる、順番を待つ、点数を数えるなど、いろいろな動きが入っています。小さな子どもから小学生くらいまで、年齢や人数に合わせて遊び方を変えやすいのが大きな特徴です。
遊べる場面の例は、次のようなイメージです。
- 家での雨の日あそび
- 子ども会や学童保育のレク
- 放課後デイサービスなどのグループ活動
- 親子イベントや誕生日会のちょっとした出し物
必要な道具は少なく、片づけもむずかしくありません。ペットボトルを並べるスペースと、紙コップを投げるスペースがあれば、広くない場所でも楽しめます。
はじめて読む人でも、「こういうゲームなんだな」とイメージしやすいように、この記事では
- 準備するもの
- 基本ルールと遊び方
- むずかしさの変え方
- 盛り上げるための工夫
- 安全に遊ぶためのポイント
という流れで、順番に紹介していきます。
どんな場面で使いやすいゲームですか?
家庭のリビングや子ども会、学童保育など、子どもが数人以上あつまる場面で使いやすいゲームです。ペットボトルを並べる少しのスペースがあればよいので、大きな体育館がなくても遊べます。
まずは道具をそろえる:紙コップとペットボトルの準備するものリスト
最初に、落とし入れゲームに必要な道具をそろえましょう。特別なものはほとんどいりません。身近なものを組み合わせて使えます。
基本セットは次のとおりです。
- 紙コップ
- ペットボトル
- 床に貼るテープやシート
- ペンやマーカー
ここから、それぞれの選び方をもう少しくわしく見ていきます。
紙コップは、持ちやすくて軽すぎないものがおすすめです。小さすぎるとつまみにくく、大きすぎると子どもの手には合わないことがあります。コンビニやスーパーでよく売っている、飲み物用の紙コップを使えば十分です。
ペットボトルは、500mlサイズが扱いやすいです。人数が多いときは、1〜2リットルの大きなペットボトルも混ぜると、見た目に変化が出て楽しくなります。水などの中身を少し入れると重くなり、倒れにくくなります。
床に貼るテープやシートは、安全のためにもあると安心です。ペットボトルを置く位置や、投げるラインの目印に使えます。マスキングテープや養生テープのように、あとではがしやすいものを選びましょう。
ペンやマーカーがあると、紙コップやペットボトルに点数を書いたり、顔を描いてキャラクターにしたりできます。子どもと一緒に絵を描く時間も、遊びの一部として楽しめます。
準備するものを表にまとめると、次のようになります。
| 道具名 | どんな役わりか | 家にあるもので代用しやすい例 |
|---|---|---|
| 紙コップ | 投げるもの、ボールの役わり | 紙皿を丸めたもの、小さなぬいぐるみ |
| ペットボトル | ねらう場所、ゴールの役わり | 牛乳パック、紙箱、小さなバケツ |
| テープやシート | 位置の目印、安全のためのマット代わり | 新聞紙を広げる、ダンボール板 |
| ペンやマーカー | 点数やマークを書く、デザインを楽しむ | シール、色紙 |
紙コップやペットボトルが足りないときは、牛乳パックや小さな紙箱など、似た形のものを使ってみましょう。ただし、角がとがっているものは、ぶつかったときに痛く感じることがあるので、テープで角をおおうなどの工夫をすると安心です。
家にある物だけでも準備できますか?
家にある紙コップやペットボトル、牛乳パックなどを使えば、基本的には準備できます。足りないものがあっても、点数を書いた紙を床に貼るなど、工夫しだいで代用できます。
はじめてでもできる!基本ルールと遊び方の手順
ここからは、実際の遊び方を説明します。まずは一番シンプルなルールから始めてみましょう。読んだ人がそのまままねしやすいように、手順を順番に書いていきます。
基本の遊び方は、次のような流れです。
- 1. ペットボトルを並べる
- 2. 投げるラインを決める
- 3. 順番を決める
- 4. 紙コップを投げてペットボトルをねらう
- 5. 入った場所に応じて点数をつける
まず、ペットボトルを床に並べます。三角形に並べてボウリングのようにしてもよいですし、一列に並べてもかまいません。人数が多いときは、ペットボトルの列をいくつか用意すると、待ち時間が短くなります。
次に、投げるラインを決めます。床にテープを貼って「ここから投げる」という目印を作りましょう。子どもの年齢によって、ペットボトルとの距離を変えると、むずかしさを調整できます。
順番の決め方は、じゃんけんでも、名簿の順番でもかまいません。ただし、順番が分かりにくくなるとトラブルのもとになるので、名前を呼びながら進めるなど、分かりやすい方法を選びましょう。
遊び方は、とてもシンプルです。1人ずつ紙コップを決められた回数だけ投げ、ペットボトルの中に入ったり、ペットボトルの上に乗ったりしたときに点数が入ります。大人が一緒に「今のは何点にしようか」と話しながら決めると、子どもも納得しやすくなります。
幼児や小学校低学年の子どもと遊ぶときは、ルールをさらにやさしくしてもよいでしょう。たとえば、
- 入らなくても、ペットボトルに当たっただけで点数にする
- 投げる回数を多めにする
- ペットボトルの数を減らしてねらいやすくする
といった工夫をすると、「むずかしすぎてつまらない」という気持ちを防ぎやすくなります。
何人くらいから遊べますか?
2人からでも遊べますが、3〜6人くらいの少人数グループだと順番が回ってきやすく、待ち時間も短くて楽しみやすいです。子どもが多い場合は、グループを分けて同じルールで遊ぶと、進行しやすくなります。
年齢や人数で変えるむずかしさ:距離・高さ・ルールの工夫
基本の遊び方に慣れてきたら、少しずつむずかしさを変えてみましょう。道具はそのままでも、距離や高さ、ルールを変えるだけで、雰囲気が大きく変わります。
むずかしさを変えるときのポイントは、次の三つです。
- 距離を変える
- 高さを変える
- ルールを変える
まず、距離を変える方法です。小さい子どもの場合は、投げるラインをペットボトルに近づけます。逆に、年齢が高い子どもや、大人も一緒に遊ぶときは、少しだけ遠くしてみましょう。床にテープを何本か貼り、「幼児ライン」「小学生ライン」などと分けておくと、一緒に遊びやすくなります。
次に、高さを変える工夫です。ペットボトルをそのまま床に置くだけでなく、低い台の上にのせてみたり、段ボール箱のふたの上に置いてみたりします。高くなるほど、ねらいにくくなります。安全のため、台がぐらつかないように確認してから遊びましょう。
ルールを変えるだけでも、ゲームの雰囲気は変わります。たとえば、
- 1人3回まで投げる
- 1分間で何回入るかを競う
- チームで合計点を競う
といったシンプルなルールを足すだけでも、盛り上がり方が変わります。時間制限をつける場合は、砂時計やキッチンタイマーなどを使うと、子どもにも分かりやすいです。
年齢や人数、スペースの広さごとのおすすめパターンを、目安として表にまとめてみます。
| 年齢の目安 | 人数 | スペースの広さ | おすすめの遊び方 |
|---|---|---|---|
| 幼児 | 2〜4人 | 畳1〜2畳分 | 距離を近くして、当たったら1点、入ったら3点などシンプルなルール |
| 小学校低学年 | 3〜6人 | 畳2〜3畳分 | 距離を少し遠くし、1人3回ずつ投げて合計点を競う |
| 小学校高学年 | 4〜8人 | 畳3畳分以上 | チーム戦にして、時間内に何点取れるかを競う |
| 大人をふくむグループ | 3人以上 | 場所に合わせて調整 | 子どもは近いライン、大人は遠いラインから投げるなど、ハンデをつけて一緒に遊ぶ |
年齢が違う子どもがいっしょに遊ぶときは、距離だけでなく、投げる回数や点数のつけ方でもバランスを取れます。「小さい子は5回、大きい子は3回」など、少しだけ条件を変えると、みんなが楽しみやすくなります。
同じペットボトルを使った別の遊びとして、紙皿とペットボトルで作る輪投げゲームも用意しておくと、遊びのバリエーションが広がります。
小さい子と大きい子が一緒に遊ぶときのコツはありますか?
投げる場所の距離や回数に差をつけて、小さい子のほうが点を取りやすくしておくことがコツです。同じ条件にこだわりすぎず、「みんなが楽しいかどうか」を大事にルールを決めると、年齢が違っても遊びやすくなります。
ポイントカードや景品でイベントらしく楽しむコツ
同じ落とし入れゲームでも、少し工夫をすると「イベントの出し物」らしくなります。ここでは、ポイントカードや景品を使った、簡単な盛り上げ方を紹介します。
まずは、ポイントカードや得点表を作ってみましょう。むずかしく考えなくても、メモ帳や小さな紙に名前と点数を書くスペースを作るだけで十分です。ゲームが終わったあとに、自分の点数を見返せるだけで、子どもたちはうれしく感じることが多いです。
大きな紙に全員の名前と点数を書く「共通の得点表」を作る方法もあります。ホワイトボードや模造紙があれば、見える場所に貼っておき、ゲームが進むたびに点数を書き足していきましょう。応援の声も出やすくなります。
景品を用意する場合は、日常で使える文房具やシールなど、気軽なものにしておくと安心です。高価なものや、好き嫌いが大きく分かれそうなものは、もめごとの原因になることもあります。参加賞として、全員に小さなシールを配るだけでも、子どもにとってはうれしい時間になります。
また、どうしても点数に差が出てしまうゲームなので、「勝った人だけが楽しい」状態にならないように工夫することも大切です。たとえば、
- 参加した人全員にスタンプを1つ押す
- ゲームにチャレンジしただけで小さな参加賞を配る
- 最後に全員で記念写真を撮る
といった形にすると、点数に関係なく「全員で楽しんだ」という印象が残りやすくなります。
景品は用意したほうがいいですか?
必ずしも景品を用意する必要はありません。時間や予算に余裕があれば、文房具やシールなど、日常で使える小さなものを用意すると喜ばれますが、「参加すること自体が楽しいゲーム」になるように工夫すれば、景品がなくても十分に盛り上がります。
安全に遊ぶために気をつけたいポイント
楽しく遊ぶためには、安全面にも気を配ることが大切です。ここでは、落とし入れゲームで特に注意したいポイントをまとめます。
まず、遊ぶ場所選びです。床がすべりやすい場所では、急に走ったり、勢いよく投げたりしたときに転びやすくなります。可能であれば、ラグマットやカーペットの上など、すべりにくい場所を選びましょう。フローリングの場合は、必要に応じてマットやタイルカーペットを敷く方法もあります。
次に、投げる方向と順番です。紙コップとはいえ、勢いよく投げると、人に当たってびっくりさせてしまうことがあります。ゲームを始める前に「投げるのは前だけ」「順番を待っている人は横に並ぶ」など、守ってほしいルールを簡単に説明しておきましょう。
小さい子どもがいる場合は、もう一歩ていねいな配慮が必要です。遊びに参加しない乳幼児が近くを歩き回っていると、投げた紙コップや転がったペットボトルにぶつかってしまうことがあります。必要に応じて、少し離れた場所で遊んでもらうなど、距離を取る工夫も考えてみてください。
道具のチェックも大切です。ペットボトルにヒビが入っていたり、紙コップがぐしゃぐしゃになっていたりすると、思わぬケガにつながることがあります。遊びの途中でも、ときどき道具の状態を確認し、気になるものは新しいものに取り替えましょう。
屋外で遊ぶときは、地面の状態にも注意が必要です。でこぼこしている場所や、石が多い場所は、転んだときにけがをしやすくなります。できるだけ平らで安全な場所を選びましょう。強い風がある日には、ペットボトルが倒れやすくなることもあるので、状況を見ながら遊び方を変えることも大切です。
心配な点があるときは、学校や施設、会場のルールを事前に確認しておくと安心です。安全に関する考え方や、遊べるスペースについてあらかじめ相談しておくことで、当日の進行もしやすくなります。
水を使った遊びをするときは、水中コイン落としのコイン代用品まとめもあわせて読んでおくと、安全面のチェックに役立ちます。
室内と屋外では、どんな点に気をつければいいですか?
室内では、床のすべりや家具との距離に気をつけます。屋外では、地面のでこぼこや、小石などにつまずかないかを確認しましょう。どちらの場合も、「走りすぎないこと」と「投げる方向をそろえること」を最初に伝えておくと、安全に遊びやすくなります。
まとめとよくある質問(Q&A)
ここまで、紙コップとペットボトルを使った落とし入れゲームの準備から遊び方、安全のポイントまでを紹介してきました。
このゲームの大きなメリットは、次の三つです。
- 準備がかんたんで、身近な道具でできる
- 年齢や人数に合わせて、むずかしさを変えやすい
- 室内でも屋外でも、場所に合わせて遊び方を調整しやすい
遊ぶ前には、次のようなポイントを軽くチェックしておくと安心です。
- 遊ぶ場所はすべりにくいか、転びそうな物は落ちていないか
- 投げる方向や順番について、簡単なルールを共有しているか
- 紙コップやペットボトルに、割れやヒビなどがないか
雨の日の家あそびや、イベントの待ち時間などにも使いやすいゲームです。一度基本ルールを作ってしまえば、次からは準備にそれほど時間がかかりません。子どもたちの様子を見ながら、距離やルールを少しずつ変えて、長く楽しめるように工夫してみてください。
雨の日の室内あそびをもっと知りたいときは、雨の日にできる室内ミニゲーム特集も参考になります。
最後に、よくありそうな質問をいくつかまとめておきます。
静かめに遊びたいときはどう工夫すればいいですか?
大きな声を出さないルールにしたり、順番を待っている間は座って見るように伝えたりすると、全体の音量をおさえやすくなります。音楽や効果音を使わず、落ち着いた雰囲気で点数を数えるスタイルにすると、比較的静かに楽しめます。
場所がとてもせまいときでもできますか?
ペットボトルの数を減らし、投げる距離も短くすれば、せまい場所でも遊べます。紙コップを投げるときに大きく動き回らないよう、イスに座ったまま投げるルールにするなど、動きを小さくする工夫をすると安全です。
雨の日の室内あそびとしても使えますか?
室内で遊びやすいゲームなので、雨の日のあそびにも向いています。ただし、床がすべりやすくなっていないかを必ず確認し、危険がない範囲で遊ぶようにしましょう。

