家にあるもので輪投げはできる?どんな遊びかかんたん紹介
輪投げは、輪っかを少しはなれた場所にある「的」に向かって投げる、とてもシンプルな遊びです。ルールがむずかしくないので、小さい子どもから大人まで、年れいがちがっても一緒に楽しみやすいのが大きなメリットです。
お店には、カラフルな輪投げセットが売られていますが、家にある物でもじゅうぶん遊ぶことができます。紙皿と空のペットボトルがあれば、見た目も分かりやすい輪と的を用意できるので、はじめての人にもおすすめです。家にある物を使えば、こわれてもすぐに作り直せるので、気楽にチャレンジできます。
また、輪投げは「ねらって投げる」「順番をまつ」「点数をかぞえる」など、遊びながら自然と体と頭を使えるのもポイントです。小さい子どもにとっては、輪をつかんで投げるだけでも手先の動きのれんしゅうになり、少し大きな子どもは、点数をつけてゲームにすることで、数字に親しむきっかけにもなります。
家で輪投げを楽しむときは、むずかしいことを考えすぎず、「届きそうな距離に的をおいて、輪を投げてみる」くらいの気持ちでスタートするとよいでしょう。くり返し遊ぶ中で、だんだん距離を長くしたり、的のならべ方を変えたりして、少しずつレベルアップしていくと飽きずに続けられます。
この記事では、紙皿とペットボトルを使ったかんたんな輪投げセットの作り方と、遊び方の工夫、安全のポイントなどを分かりやすくまとめていきます。家にある物をいかして、手作りのミニ遊園地を作るつもりで読んでみてください。
家にあるもので本当に輪投げセットを作れますか?
紙皿や空のペットボトル、ビニールテープ、マジックペンなど、たいていの家庭にある物を組み合わせれば、輪投げセットはじゅうぶん作れます。紙皿がなければ、牛乳パックや厚紙を切って輪の形にしてもOKです。特べつな材料をそろえなくても、「輪になる物」と「立てておける物」があればスタートできます。
紙皿とペットボトルで作る輪投げセットの作り方【材料と手順】
ここからは、紙皿とペットボトルを使った輪投げセットの作り方をくわしく見ていきます。写真がなくてもイメージできるように、材料と手順をできるだけシンプルにまとめました。むずかしい道具は使わないので、子どもと一緒に作業しやすいのもポイントです。
まずは、輪投げに必要な主な材料と道具の一例です。
- 紙皿(ふちがあるタイプ)…輪になる部分
- ペットボトル…的(1.5リットルや2リットルなど、少し大きめが安定しやすい)
- ビニールテープまたは布テープ…紙皿の補強や色付け
- マジックペン…数字やマークを書くときに使用
- はさみ…紙皿やテープを切るため
- ペットボトルの中身用の水や砂…的をたおれにくくするため
家にある物で足りるので、まずは手元にあるものでためしてみるとよいでしょう。
紙皿で輪を作る手順
紙皿の輪は、次のような手順で作れます。
- 紙皿のまんなかに、はさみを入れるための小さな切れ目を入れる
- まんなかの円をくりぬくように、はさみでぐるっと切る
- ふちの部分だけが残るようにして、輪の形を作る
- ビニールテープを巻きつけて補強し、色もつける
紙皿のふちだけを残すことで、軽くて持ちやすい輪ができます。ビニールテープを巻くと、少し重さが出て投げやすくなり、見た目もカラフルになります。ふちの紙がバラバラになりそうなときは、内側と外側の両方にテープを貼ると、こわれにくくなります。
輪の数は、3〜5こくらいあるとゲームとして楽しみやすいです。兄弟姉妹や友だちと遊ぶときは、色ちがいにしておくと、だれの輪か分かりやすくなります。
ペットボトルで的を作る手順
つぎに、的となるペットボトルを準備します。
- ペットボトルをよく洗って、ラベルをはがす
- 必要があれば、中に水や砂を入れて、ふたをしっかり閉める
- ぐらつきが気になるときは、ほんの少しだけ中身を増やして調整する
- マジックペンで数字やマークを書いて、点数を決める
ペットボトルは、何も入っていないと軽くてすぐたおれてしまいます。少しだけ水を入れると安定しますが、入れすぎると重くなりすぎて、子どもが持ち上げにくくなることがあります。砂を入れる場合も同じで、動かしたときに「重すぎないか」を確認しながら量を調整しましょう。
ペットボトルに書く数字は、1・5・10など、分かりやすい数にするのがおすすめです。数字の代わりに「丸・三角・星」などのマークにしても、子どもにはイメージしやすくなります。
輪の材料をくらべるときの目安
紙皿以外にも、輪になりそうな材料はいくつかあります。それぞれのざっくりした特徴を、表にまとめておきます。
| 材料の例 | 安全さの目安 | 作りやすさ | おもさのイメージ |
|---|---|---|---|
| 紙皿 | やぶれてもケガしにくい | はさみで切るだけでかんたん | とても軽い |
| 牛乳パックを切った輪 | 角を丸くすれば安全 | 少し手間がかかる | 紙皿より少し重い |
| ガムテープの芯 | 角がかたい場合がある | そのまま使える | ほどよい重さ |
どの材料を使う場合も、「角がとがっていないか」「ぶつかってもケガしにくいか」をよく確認してから遊びに使いましょう。小さい子どもと遊ぶときは、紙皿のように軽くてやわらかい物から試すと安心です。
紙皿がないとき、輪のかわりに使えるものはありますか?
紙皿がないときは、牛乳パックを細長く切って輪にしたり、ガムテープの芯をそのまま輪として使ったりする方法があります。ただし、かたい素材の場合は、角を丸く切ったり、テープを巻いたりして、ぶつかったときにケガをしにくい形にととのえることが大切です。小さい子どもと遊ぶときは、なるべく軽くてやわらかい素材をえらびましょう。
ならべ方と距離であそびかたが変わる!輪投げコースのアイデア
輪投げは、的のならべ方や距離を少し変えるだけで、あそびごこちが大きく変わります。はじめはやさしいコースからスタートして、あきてきたらならべ方やルールをアレンジしていくと、同じ道具でも長く楽しむことができます。
はじめて向けのシンプルコース
輪投げにふなれなうちは、的を1〜3本くらいにしぼり、まっすぐ一列に並べるのがおすすめです。輪を投げる場所から的までの距離も、子どもが「少し手を伸ばせば届きそう」と感じるくらいの近さからスタートすると、成功体験をえやすくなります。
床にマスキングテープなどで「ここから投げるよ」というラインをひいておくと、どこから投げればいいかが一目で分かります。小さい子どもはラインのすぐうしろに立ち、少し大きい子どもや大人は、1歩うしろから投げるなど、立ち位置で難しさを調整することもできます。
慣れてきたら三角形や円形にならべてみる
なれてきたら、的のならべ方を変えてみましょう。例えば、つぎのようなパターンがあります。
- 三角形にならべて、一番手前を低い点数、奥を高い点数にする
- ぐるっと円の形にならべて、どこに入るかドキドキ感を楽しむ
- 手前と奥に分けて、奥の列は高得点にする
ならべ方を変えるだけでも、「どこをねらおうかな?」と考える楽しみがふえます。的の間を少し広めにあけておくと、輪が入りやすくなり、小さい子どもでも「入った!」という喜びを味わいやすくなります。
点数とルールの決め方で盛り上げる
輪投げをゲームらしく楽しみたいときは、点数とルールを決めてみましょう。ペットボトルに書いた数字をそのまま得点にしてもよいですし、的の場所ごとに点数をわける方法もあります。
簡単なルールの例をいくつか紹介します。
- 1人3回ずつ投げて、合計点が高い人が勝ち
- 1本でも入ったら成功、みんなで何人成功できるかを数える
- 兄弟や友だちでチームを作り、チームの合計点をくらべる
手書きの紙に名前と点数をメモしていくと、どんどん盛り上がっていきます。数字を書くのが好きな子どもには、得点係をお願いするのも一つの楽しみ方です。
家の中の遊びをふやしたいときは、同じサイト内で紹介している「水の中でコインを拾う遊び」のアイデアも参考になります。
部屋がせまくても輪投げコースは作れますか?
部屋がせまい場合でも、的の本数を少なくしたり、的と投げる場所を近づけたりすれば、輪投げコースはじゅうぶん作れます。的を横一列ではなく、手前と奥に少しずらしておくと、短い距離でも「手前はやさしい、奥はむずかしい」という差をつけることができます。家具や壁にぶつからない位置をえらび、足元のじゃまになる物を片づけてから遊ぶと安心です。
小さい子どもと輪投げをするときの安全チェック
輪投げはシンプルな遊びですが、安全のポイントをおさえてから楽しむことが大切です。小さい子どもと一緒にする場合は、材料のえらび方や、遊ぶ前の声かけを少し工夫するだけでも、安心して楽しみやすくなります。
材料を選ぶときに気をつけたいこと
まず、輪や的に使う材料は、「なめてもすぐにこわれないか」「角がとがっていないか」をよく確認しましょう。紙皿で作った輪はやわらかくて安心ですが、切り口がギザギザになっていると、子どもの手にあたっていたいことがあります。気になる部分は、テープを巻いたり、少し切って形をととのえたりしてから使いましょう。
ペットボトルを的にする場合も、ラベルのはしやキャップのまわりなどに、とがった部分がないか確認しておくと安心です。中に水や砂を入れるときは、ふたをしっかりしめて、遊んでいる途中で開かないように気をつけます。
遊ぶ場所とルールを決めておく
遊ぶ前に、「どこから投げるか」「どこまでが輪投げの場所か」を決めておくと、事故をへらしやすくなります。床がすべりやすい場所では、すべりにくいマットの上で遊んだり、くつ下をぬいで遊んだりするのも一つの工夫です。
また、順番に投げるルールも大切です。みんながバラバラの方向から投げると、輪や的が人に当たりやすくなります。「このラインの後ろから、前に向かって投げようね」と、向きをそろえておくと安全です。待っている子は、投げている人の少し横や後ろに立ってもらうと、ぶつかりにくくなります。
年れいに合わせたあそび方の工夫
小さい子どもの場合は、輪を遠くまで投げるのはむずかしいことがあります。そのときは、的のすぐ近くから投げてもらったり、輪を手で「かける」だけの遊び方にしてみたりするとよいでしょう。大人が的を少し手前に動かしてあげるだけでも、成功しやすくなります。
少し大きな子どもには、点数をつけたゲームや、時間をはかって何本入るかをためす遊び方も楽しめます。ただし、遊び方を変えても「人に向かって投げない」「走りながら投げない」といった基本的なルールは、共通して伝えておくと安心です。
何歳くらいから輪投げで遊んでもいいですか?
何歳からなら大丈夫、というきっぱりした線を決めることはむずかしいですが、輪や的の大きさ、素材、遊ぶときのルールしだいで、かなり小さい年れいからでも楽しめる遊びです。まだ物を口に入れやすい時期の子どもと遊ぶときは、輪やペットボトルを小さくしすぎないようにしたり、大人がそばについて見守ったりしながら、安全に遊べる範囲で楽しみましょう。
出しっぱなしにならない工夫!片づけやすい輪投げセットの作り方
せっかく作った輪投げセットも、遊んだあとに出しっぱなしになってしまうと、足をひっかける原因になったり、なくし物のもとになったりします。作るときから「片づけやすさ」を意識しておくと、日ごろの生活も少し楽になります。
しまいやすい形を意識して作る
輪は、ひもでひとまとめにしたり、同じ向きに重ねて箱に入れたりすると、ばらばらになりにくくなります。最初から「この箱に入る大きさの輪にしよう」と決めておくと、しまう場所が決まりやすくなります。
ペットボトルの的も、箱に立てたまま入れられるようにしておくと、毎回一つずつ運ばなくてすみます。いらなくなった段ボール箱や買い物かごなどを使って、「輪投げセット専用の箱」を用意しておくのもよい方法です。
ペットボトルの中身の扱いに注意する
ペットボトルの中に水や砂を入れている場合は、しまうときの重さにも注意が必要です。水が入ったままだと重くて運びにくいことがあるので、保管場所が高い棚の場合は、少なめの量にしておくか、必要に応じて水をぬいてからしまう方法も検討しましょう。
砂を入れているときは、倒れた拍子にキャップがゆるんでしまうと、砂が出てきてしまうことがあります。しばらく使わないときは、キャップをもう一度しめ直したり、袋に入れておくと安心です。
片づけまでゲームにしてしまうアイデア
片づけを「やらされている」と感じると、子どもはいやになってしまいがちです。そこで、片づけじたいをゲームにしてしまうのも一つの方法です。
例えば、つぎのような声かけがあります。
- 「何秒で全部しまえるかタイムをはかろう」
- 「輪を箱に入れるのも輪投げゲームにしよう」
- 「ペットボトルをこぼさずに運べるかな?」
子どもと相談しながら、無理のないルールで楽しめる片づけ方を見つけてみましょう。
子どもに片づけまで手伝ってもらうコツはありますか?
片づけを手伝ってもらうときは、「早くしなさい」と注意する前に、「これを手伝ってくれると助かるな」と、やってほしいことを具体的に伝えると協力してもらいやすくなります。また、「輪を集める係」「箱を持ってくる係」など、分かりやすい役わりを決めるのもおすすめです。最後に「ありがとう」と気持ちを言葉にして伝えることで、次からも手伝おうという気持ちにつながりやすくなります。
子どもが多いときの輪投げゲームの進め方【行事・イベント向け】
子ども会や保育園、学童などで輪投げをするときは、人数が多いぶんだけ、順番やルールを少し工夫することが大切です。ポイントをおさえておけば、待っている時間もふくめて、全体が楽しい雰囲気になりやすくなります。
1人あたりの回数と流れを決めておく
まず、1人が何回投げるかを先に決めておきましょう。例えば、「1人3回まで」と決めておけば、列の進み方も分かりやすくなります。投げ終わったら、輪を拾って次の人にわたすのか、スタッフ側で輪を用意し直すのかも、事前に決めておくとスムーズです。
流れの一例としては、つぎのような感じです。
- ならんでいる子どもに、ルールと投げる回数を説明する
- 先頭の子どもがラインの前に立つ
- 決められた回数だけ輪を投げる
- 結果をみんなで見て、次の子と交代する
この流れをくり返すだけでも、シンプルで分かりやすいゲームになります。
待っている子も退屈しにくい工夫
人数が多いと、どうしても待ち時間ができます。待っている子が退屈しないように、簡単な声かけや小さな役わりを考えておくとよいでしょう。
例えば、次に投げる人の名前を呼んでもらったり、「今のは何点だったかな?」とみんなで答えてもらったりするだけでも、一体感が生まれます。得点表を黒板や大きな紙に書いてもらう係を決めるのも、参加している感覚が出やすくなります。
失敗しても楽しめるルールづくり
輪がまったく入らないと、子どもによってはしょんぼりしてしまうことがあります。そこで、失敗しても楽しめるルールをいくつか用意しておくと安心です。
- 合計点ではなく、「何本の的に当たったか」を数える
- 輪が入らなくても、的にあたったら1点にする
- 個人戦だけでなく、チームで合計点をだして、みんなで応えんし合う
うまくいった子どもをほめるだけでなく、がんばった子どもにも一言声をかけることで、全体の雰囲気がやわらかくなります。
子どもが多いときのルールの工夫はありますか?
子どもが多いときは、「順番」と「回数」をはっきり決めておくことが大切です。「1人3回投げたら交代」など、分かりやすい決まりにしておくと、もめごとが起きにくくなります。また、列に並ぶ場所や、待っている子が立つ位置も決めておくと、安全に楽しみやすくなります。必要に応じて、大人が付きそいながら進行すると安心です。
紙皿輪投げをもっと楽しむアイデアとよくある質問
さいごに、紙皿輪投げをさらに楽しむためのアイデアと、よくある質問をまとめておきます。同じセットを使い続けながら、少しずつ工夫していくことで、長く遊べるおもちゃになります。
外遊びで使うときの工夫
紙皿輪投げは、天気のよい日に外で遊ぶこともできます。ただし、外で使うときは風や地面のようすに注意が必要です。風が強い日は、紙皿の輪が思わぬ方向に飛んでいったり、ペットボトルの的がたおれやすくなったりします。
外で遊ぶときは、少し重めの輪や的にしておくと安定しやすくなります。輪にテープを多めに巻いて重さを出したり、ペットボトルの中身を少しふやしてみたりするとよいでしょう。地面がデコボコしている場所では、板やマットの上に的をならべると、たおれにくくなります。
材料を変えて気分転換する
何回も遊んでいると、同じ見た目に少しあきてしまうことがあるかもしれません。そんなときは、輪の色を変えたり、ペットボトルの数字を別のマークに変えたりして、気分をかえてみましょう。
季節に合わせて、ハロウィンの絵やクリスマスの絵をかいた輪投げにしてみるのも楽しいです。工作が好きな子どもなら、自分で絵やマークをかいてもらうと、いっそう愛着のあるおもちゃになります。
こわれたときの直し方や作り直しのヒント
紙皿の輪は、使っているうちに少しずつやぶれたり、テープがはがれたりしてきます。そんなときは、無理にそのまま使い続けるのではなく、新しい紙皿に取りかえることをおすすめします。作業じたいはむずかしくないので、また一緒に工作の時間として楽しむことができます。
ペットボトルがへこんでしまったり、ラベルのあとが気になるときは、思い切って別のペットボトルに取りかえるのもよいでしょう。あたらしい絵や数字を書きなおすことで、子どもにとっては「新しくパワーアップした輪投げセット」と感じられるかもしれません。
この紙皿輪投げは外遊びでも使えますか?
紙皿輪投げは、工夫すれば外遊びでも使えます。風が強くない日をえらび、輪や的を少し重めにしておくと、あそびやすくなります。ただし、地面のようすや周りのようすをよく見て、安全に遊べる場所をえらぶことが大切です。車や自転車が通る場所はさけ、広くて見通しのよい場所で楽しむようにしましょう。

